【長期使用レビュー】プリムス ウルトラ・スパイダーストーブ2 P-155S
こんにちは。ランタカ(@rantaka221)です。
私が2年間愛用しているプリムスのシングルバーナー「ウルトラ・スパイダーストーブ2 P-155S」を紹介します。
2年間、約12回のキャンプで実際に使った感想をまとめました。
プリムスのギアは玄人っぽくてカッコいい!
このバーナーが気になっているということはあなたも玄人かもしれない!?
というわけで詳しく見ていきましょう。
スペック
出力 | 3.6kW/3,000kcal/h(250Tガス使用時) |
ガス消費量 | 210g/h |
燃焼時間 | 約65分(IP-250ガス使用時) |
ゴトク径 | 大168mm/小118mm |
収納サイズ | 9.3×10.0×3.5cm |
本体重量 | 167g |
最大展開時の姿。もう何回も使っているので変色している部分もありますが、なんといってもこのスパイダーな外観が素敵です。
分離型バーナーは、鉄の棒を曲げて作ったものが多い中、プリムスはアルミをプレスしてできているような、ソリッド感があります。
調理器具なんだけど、「メカ感」が強く、とてもカッコいいですね。
左右対称の4本ゴトクが「翼」を連想させ、ガンダムに見えてきました・・・
変身!
延長ゴトクを折りたたむと、マグカップやシェラカップ使用時にちょうどいいサイズ感です。
ガス缶接続部分は鋳造です。点火装置はありません。
シングルバーナーを長年使っていると点火装置が壊れることがよくあります。
点火装置は便利ではあるけれど、ライターを使えば点火できるので無くても困るものではないのです。
プリムスは点火装置をなくすことで軽量、コンパクト化しています。
折りたたむと薄くなるところが素晴らしいですね。
無駄を削ぎ落した機能美。
この潔さが玄人っぽくてカッコいいんです。
ガスのプレヒートパイプがあるので、ドロップダウンによる火力低下の心配がありません。
長時間使っていると気化熱によりガス缶が冷たくなります。
ガスが冷えて気化しなくなり、火力が低下することをドロップダウンといいます。
気温が10℃以下になると発生することが多いです。
ガスがジェネレータ(火が出るところ)へ送られる前にプレヒートパイプを通ることで熱せられ、気化を促進します。
ガスが低温でも強制的に気化してくれるので、火力が低下する心配がありません。
収納時は脚部をたたみます。
細くてスタイリッシュな脚のおかげで、折り畳み時も無駄なスペースが生まれず、コンパクトになります。
ジャストサイズのメッシュケースが付属します。
ウルトラ・スパイダーストーブ2を購入した理由
私がウルトラ・スパイダーストーブ2を購入した理由は、分離型バーナーの中で見た目が最も美しかったからです。
もともとシングルバーナーのSOTO アミカスを持っていましたが、大きい鍋が安定しないので分離型バーナーを探していました。
軽量コンパクトを維持しつつ、燃料の統一も考えるとOD缶のバーナーである必要があります。
最終的に、EPIgas APSA-IIIとプリムス ウルトラ・スパイダーストーブの二択になりました。
ゴトクの安定感やガスホースのフレキシブルさではEPIに軍配が上がりましたが、見た目が圧倒的に美しいプリムスが勝利しました。
とはいえプリムスも火力は負けてなく、何よりEPIより250gも軽いということで私の用途としてはプリムスが適していたと後から気づきました。完全に、見た目で買ったので・・・(笑)
ウルトラ・スパイダーストーブ2の良いところ
大鍋が安定して置ける
冬キャンプの醍醐味である鍋料理
私は冬キャンプで鍋をするときは2人用サイズの土鍋を持って行きます。
アルミのクッカーだと熱伝導率が高すぎてすぐに冷めてしまうので、土鍋は必須です。雰囲気も暖かいですし。
4本ゴトクでしっかり支えてくれるので非常に安定します。
点火装置がないので故障しない
冒頭でも紹介しましたが、点火装置が付いていません。
キャンプに行くときはライターやマッチ等の着火できるものを持って行くはずです。
それで着火は十分できるので、故障確率の高い部品はあえて外してしまうという潔さに脱帽。
初心者向けとは言えないですが、慣れた方はこちらのほうがいいのではないでしょうか?
シングルバーナーの点火装置って、ガス開けてもなかなか点火せず、何回もカチカチやっているといきなり「ボッ‼」って付くのでびっくりしますよね。
ライターで点火するときは、予め火を出しておいてからガスを開けるので、着火のタイミングをコントロールしやすいです。
私は点火装置がついているものでもほとんど使用しないので、そもそも点火装置が付いていないバーナーは、その設計思想に共感できます。
プレヒートパイプで火力低下の心配がない
プレヒートパイプというガスを予め温める機構が付いているので、長時間使用してもドロップダウン(ガスの温度低下による火力低下)が起こりません。
冬に長時間使っても火力が落ちないというのはとても安心します。
軽量&コンパクト
私はヘリノックスのテーブルサイドストレージSをいつも使っています。
ライターやLEDライト、ウェットティッシュなどの小物類をこの中に収納していまして、シングルバーナーもこの中に入れています。
机の上は常に必要なものだけ置いておきたい派なので、バーナーは使い終わったらすぐ収納して、また使うときに取り出します。
ウルトラ・スパイダーストーブもこの中に入るのでとても便利。重量も167gと軽量なので気になりません。
デザインがカッコいい
やはり見た目のカッコよさでウルトラ・スパイダーストーブ2に勝るバーナーはありません。
所有欲を満たしてくれます。
気になるところ
見た目も機能も最強のウルトラ・スパイダーストーブ2ですが、気になるところもあります。
軽すぎて滑る
250gのOD缶を繋げていると、たまに滑って落ちます。
本体が軽すぎて、ちょっと当たると滑るんですね。
脚部に滑り止めは付いていないので、そのままスルスル~っと落ちます。
ただ、本当に軽いのでOD缶ごと落ちるようなことはなく、ぶら下がって止まります。
ここは注意する必要があります。
ホースの柔軟性がなく、置く位置を固定せざるを得ない
ユニフレームの焚き火テーブル上でホットサンドを焼いている写真です。
ガスホースが金属メッシュなので固く、ホースを伸ばした状態でないと設置できない欠点があります。
ゴムホースと違い耐久性は抜群なのですが、配置の制約があることは注意しておく必要があります。
プレヒートパイプのせいでトロ火ができない
プレヒートパイプはガスの勢いを促進する機構ですが、ガスを最小にしても火が強くなってしまう欠点があります。
弱火くらいは問題ないですが、ご飯を炊くときのようなトロ火にすることができません。
トロ火にする場合は別のシングルバーナーか、固形燃料ストーブを一緒に持っていくことで解決できます。
エスビットのポケットストーブが安価でコンパクトなのでオススメです。
燃焼音が大きい
燃焼音は正直に言って、うるさいです。
弱火なら「ゴーーーー」くらいでそこまで気にならないです。むしろ心地よい燃焼音。
しかし中火以上は「ボーーーーーー!!!」
まるで台風の中継を見ているかのような騒音が聞こえてきます。
初めて見る人に心配されるくらいの音がするので、注意が必要です。
対策はありません。受け入れるしかないです。
ウルトラ・スパイダーストーブ2をおすすめしたい方
プリムス ウルトラ・スパイダーストーブ2を紹介してきました。
購入して2年になりますが、今のところ不満はなくこれからも使い続けるつもりです。
デメリットもありますが、メリットが大きく上回ると思います。
オススメしたい方はこのような方
- 軽量コンパクトでOD缶の分離型シングルバーナーを探している
- シンプルで信頼性を重視
- 冬にも使う
- 機能だけでなく見た目の美しさにもこだわりがある
- バイクキャンパーの方
参考になれば幸いです。
ではまた!