登山

富士山登山レポ 閉山直後の富士宮ルート日帰り 2019/9/14

Rantaka
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日本人であるならば一度は登りたい山「富士山」

鎖場や岩登りが好きな私達ですが、「普通の登山」とは何なのかが知りたくて富士山に登りました。

開山期はマイカー規制と人の多さから登る気にならず、開山直前or閉山直後を狙います

日帰りで往復13時間という行程は、想像していたよりも遥かに過酷でした。

今回も、友人N氏とともに登った記録です。

閉山後の富士山は十分な装備を持たない状態での登山は禁止です。

山小屋は一切営業しておらず、水もトイレもありません。

少しでも不安があれば控えてください。


過去の鎖場、岩登りの登山レポはこちら↓

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登山日程 雨でリスケのリスケ

富士登山といえば、7月~8月の登山シーズンに登るのが一般的ですが、マイカー規制で5合目まで車で行けない、人が多すぎて登山道が渋滞するなどから、開山期に登ることは考えません。

とはいえ、シーズンが終わり9月末には雪が降り出します。よって、狙う日程は開山直前の6月下旬か、閉山直後の9月中旬となります。

2019年は開山直前まで雪が残り、6月頭にも降雪があったため登頂できるかどうかは不安定でした。また、週末になると雨が降り、天候も安定しないため6月の登山は見送りました。

2019年の開山は9/11までで、その週の土日9/14,15を狙います。

前夜に5合目で車中泊

土曜日に車中泊して日曜日に登山がベストでしたが、日曜日の天候が怪しいため、急遽土曜日に登山に変更にしました。

金曜は仕事がなかなか上がれず、帰宅が21時。そこから準備して、5合目に着いたのは24時でした。

富士宮ルートは「富士山スカイライン」で5合目まで車で登ります。5合目で既に標高が2400メートルあり、夜景はとても美しいです。

夜景や日の出の撮影に来ている人も多く、5号目はかなり賑わっていました。

平らな場所に駐車し、車中泊の準備をして午前1時に就寝。

マイカーのレガシィB4はセダンなので車中泊するにはかなり工夫が必要です。

寝床は手持ちのキャンプ道具で作り、目隠しは銀マットを縦に半分にカットしてドアハンドルに挟み込みました。

AM5:00 起床・行動開始

日の出前の富士山5合目。

雲の上から見る日の出は初めてでした。 空が焼けて太陽が昇ってきます。

美しく、幻想的で時間を忘れていつまでも見ていられるような景色でした。

日の出を見るためだけにここに来る価値があります。

今回の登山から、本格的に登山装備になりました。

登山靴はスポルティバのアプローチ、ザックはグレゴリーのズール35、トレッキングポールはブラックダイヤモンドのトレイル(ウィメンズモデル)です。

ズール35はウエストベルトが非常にがっちりしていて、腰でしっかり重さを支えてくれます。

トレッキングポールは初めて使いましたが、これなしでは下山できなかったと思えるほど重要なものでした。

N氏と合流。N氏のトレッキングポールは「山で拾った竹」です。

これで大丈夫か心配ですが、「ないよりはマシ」でした。

5:30 登山開始

5:30 5合目出発

富士宮口の6号目までは11月くらいまで通行できるようです。

天気は快晴、気温は日陰で10度くらいでした。

日が出ると暖かく、登っていると暑くなってきます。

駿河湾が見渡せます。朝の澄んだ空気が気持ちいい。

6合目 ここから先、通行禁止です

6合目から上はバリケードで封鎖されています。通行禁止です。

右側に回り込める細い道があるので、自己責任で通ります。

閉山後最初の休日ということもあり、登山者はとても多かったです。

7合目直前から6合目を見るとこんな感じで見えます。

写真だと「ちょっと行った先」くらいに感じますが、ここまで来るのに約1時間登りました。

富士山は初めから山頂が見えているものの、なかなかたどり着かないのが辛いのです。

8合目 高山病の症状が出始める

8合目、このあたりから、N氏に高山病の症状が出始めました。

明らかに酸素が薄く、呼吸が少し苦しく感じます。

ゆっくりめのペースで登ってきたものの、ある程度は仕方ないものなのかもしれません。

「なんでこんなところ登っているんだろう」なんて、思っているのでしょうか。

雲海はきれいですが、景色はずっと変わらないので正直飽きます。

山小屋に着くたびに、すぐ次の山小屋が見えます。

目と鼻の先なのに、なかなかたどり着かない。富士登山の辛いところは、ここから先です。

9号目 あと少しが本当にキツい

9号目で標高約3500メートルになります。私も高山病の症状が出始めました。

高山病は初めてでした。 歩くと頭が痛く、でもどうしようもない。気力との勝負。

ここで諦めたらまたいつか5号目から登ることになります。この時点で既に、「二度と登らねえ」と思っていたので、気合いで進みます。

N氏は私より症状がひどく、本当に辛そうでした。

でもここまできたら、進むしかない。

山頂が近付くにつれて勾配もさらにきつくなってきます。

登山道も狭く、なかなか進みません。

山頂の鳥居が見えてから1時間くらいかかりました。

12:30 富士宮口山頂

やっと山頂について、少し気分が楽になりました。

もちろん、山頂も営業しておらず、トイレも完全に封鎖されています。

せっかくなので火口側の窪みに入ってお昼にします。

マルダイ棒ラーメンとウインナー。高山病で気分が悪いので、もう少しあっさり系にすればよかったです。

剣ヶ峰まで行く予定でしたが、とてもそんな気にはなれず。時間も13時を過ぎていたので、剣ヶ峰は諦めました。

下山は頭痛との闘い

富士宮ルートは登り下りが同じルートです。登ってきた道を下ります。

着地するたびに頭が痛く、衝撃を抑えるながら下りました。

途中からブルドーザー道に分岐します。遠回りですが斜度が浅く歩きやすいです。

富士山はほとんどが砂利道で、特に下りは足元がザクザクでとても歩きにくいです。

幅がある道は斜めにジグザグに降りることで少し楽になります。

N氏は完全に疲弊し、水もなくなりました。

私は水を2.5L持っていたので分けてあげられましたが、閉山後の富士山は水が入手できないので想定以上に持っていったほうがいいと思います。

かなり日が傾き、気温も下がってきました。7合目を過ぎると高山病の症状を収まり、楽に下れるようになりました。

18:00 5合目下山

朝焼けに始まり、夕焼けに終わる。13時間の行程が終了しました。

5合目到着後、家族に下山報告をして各自車で帰宅しました。

閉山後の富士登山まとめ

実は私は小学生のころ、家族で富士山に登っています。そのときは須走口からで、山小屋に一泊しました。

当時は高山病にもならず、とても楽しい思いででしたが今回は違いました。

高山病になると気分が悪く、頭が痛くなり、登るペースが落ちます。そして楽しくなくなります。

今回2人とも高山病になりましたが、一つ確実に言えることは睡眠不足です。

私は5合目で3時間睡眠、N氏は約5時間睡眠ですが午前3時から2時間運転してきています。

万全の体調であればもう少しマシだったのだろうと思いますが、気合いで乗り越えられたこともまた事実であり、今後の人生の糧になればと思いました。

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